前世療法のケーススタディ①

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約1000年前、インドのボンベイで

浮浪者の男性だったストーリー

 

 

今回のクライアントは穏やかな雰囲気の主婦、Kさん。しかし彼女はモヤモヤとした暗いものを抱えていて、その影に脅えていたのです。初めてお会いしたときも、そんな気配を強く感じました。

前世療法のリーディングをしてみると、インドのボンベイで「男の浮浪者」だったときのストーリーが出てきました……。

 

 

欲望のまま残酷な仕打ちをする男

 

生まれて間もない女の赤ん坊が

道端に捨てられていました。

物乞いの男(25歳)が通りかかり、

彼女を拾い上げました。

 

男は働かずに物乞いをするため、

自分の手と足を折り、

右目をえぐり取っていました。

青年では物乞いは同情されないので、

自分の哀れさの装飾として

赤ん坊を利用しようと考えたのです。

やせ細った赤ん坊を抱いて物乞いすると、

思うように人の同情を買うことができました。

 

赤ん坊は2歳になりました。

ヨチヨチ歩きをはじめると

外観で哀れさを誘おうと、

男は彼女の両耳と鼻を削ぎ落とし、

顔も傷つけてしまいました。

 

4歳になると自分の欲望のために、

毎日のように少女を暴行しました。

少女は残酷な環境の中でも、

とても澄んだ心で生きていました。

どれほどひどい目にあっても、

彼女は男を父と慕っていたのです。

 

男は少女と一緒にいればいるほど、

自分の醜さが見えてくるようになり、

人間としての心が芽生えてきました。

今まで自分のやってきたことが、

いかに残虐であったか、

振り返って後悔するようになりました。

どうして自分はあんな残酷なことを

してしまったのだろう……。

やがて少女に号泣して心から詫びました。

 

 

穢れなき少女の存在が目覚めを促す

 

 

少女が5歳になったとき、

男は人間としての心を取り戻します。

物乞いをせず、人々の嫌がる

仕事をして糧を得る道を決めました。

少女も男と一緒に仕事を手伝いましたが、

その日の食べる糧を得るのがやっとでした。

仕事がないときは何も食べない

という暮らしでしたが、手に入れた食べ物は

かならず少女に先に食べさせました。

そして3年間、毎日少女に謝り続けました。

 

この子のためにお金を残したい、

もっといい生活をさせたい

 

男は手足が不自由な身体なので

思うように仕事もできず、

少女の将来を思うと不安でした。

 

ある日のこと、とある金持ちが

人間の生きた肝臓と心臓を真剣に

求めていることを聞きつけました。

当時のインドでは、不老長寿には

人の生きた肝臓と心臓を

食べるといいと言われたのです。

男は少女のために自分の

肝臓と心臓を売ることに決め、

金持ちの家に行き、前金でお金を

受け取って少女に渡しました。

「自分はいなくなるけれど、

このお金で暮らしていきなさい」

そう言い残して、金持ちの家に戻りました。

 

男は生きたまま、肝臓と心臓を提供しました。

自分の身体が切り刻まれていくとき、

犯してきた自分の残酷さが身にしみ、

自分は人間の身体をしていたけれど、

人間の心は持っていなかった。

深く悔やまれた人生でした。

ただ少女に深く感謝しました。

人間としての心をとりもどさせてもらった。

自分にひとつだけ救いがあるのは、

少女の手足だけは折らなかったことだ。

来世生まれてくるときは

いかに困難な世の中であろうと、

いかに困難な環境であろうと、

天使のような心を持ち続けたい。

それを身をもって少女が教えてくれたのだから。

男の魂は肉体を離れ、

愛を学びに金星へと旅立っていきました。

 

 

愛する人のために命を奉げた一生

 

 

少女は、突然いなくなった男を

ずっと待っていました。

お金は肌身はなさず持っていました。

相変わらず人々の嫌がる仕事を続け、

待っているあいだにも、

少女のそばにはいつも誰かがいました。

彼女は誰に対しても力を尽くして助け、

少女に救われた人はたくさんいました。

少女と関わった人は人間の心を

取り戻して去っていきました。

清純な心をもつ少女を利用する人もいました。

大勢の人が彼女を利用し

暴行も受けました。

彼女は子どもを5人産み、道端で子ども達に

自分のすべてを与え続けました。

しかし5人の子ども達は、それぞれに母の醜さを

嫌って彼女の元を去っていきました。

それでも変わらず純粋な心で生きていました。

彼女は物乞いの男の帰りを待ち続け、

ボンベイから離れませんでした。

 

ある日、男の噂が彼女の耳に入ります。

「自分の肝臓と心臓を売った男がいる」

噂話の風体から、自分が待ち続けている男だと

察した彼女は、自分に残した

お金の原因がわかったのです。

彼女は悲しみで号泣しました。

自分が罪を犯したと思いました。

自分が男に罪を犯させたと思い懺悔し、

それから彼女はいかなる罪も

犯すまいと自分自身に誓ったのです。

 

彼女は50歳まで生き、苦しまずに

子宮ガンで亡くなりました。

彼女が亡くなったのは道端の木の下です。

物乞い達は死者の着物を剥がして

調べるのが習慣になっていました。

汚らしい老女からは何も剥ぎ取るものなど

あるはずがないと、期待せずに

着物を剥がしてみると、

驚いたことに腰に一生食べていける

だけのお金が巻きつけられていました。

人々は死んだ老婆には目もくれず、

お金を奪いあいました。

 

彼女は死ぬまで何も持たず、

何も求めず、男の残したお金を

一生身につけたまま、

自分のためにも人のためにも

使いませんでした。

人のために、もし使ったのなら、

新たな罪をつくる恐れがあったのです。

 

彼女は自分の一生を振り返り、

もう思い残すことはありませんでした。

彼女の魂は肉体を離れ、地球を卒業し、

プレデアス星へと旅立っていきました。

約1000年後、彼女の魂はもっとも貧しき

人々を救う為に地球へと降りていきました……。

 

※「少女」の魂の崇高さは、のちにインドに

生を受けるマザー・テレサと合い通じます。

私はこの魂を、敬愛するマザー・テレサの

前世だと思っています。

 

 

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