前世療法のケーススタディ②

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第二尚氏衰退期の琉球時代に

王家の子息だったストーリー

 

 

 

今回のクライアントは53歳のサラリーマン。力まずに、与えられた環境のなかで精一杯生きている男性です。私が定期的に行っている勉強会にも欠かさず参加している真面目さがあります。

前世療法のリーディングをしてみると、琉球王朝時代に王家の子息だったときのストーリーが出てきました……。

 

 

第二尚氏衰退期の頃、

王と王妃との間に生まれた長男が、

彼の前世でした。

父親(21歳)は正義感の強くて

頑固一徹、母親(16歳)は

依存心が強く、まだ若いこともあり

自分では何もできません。

 

子育てをしたくなかった母は、

息子である彼を乳母に

まかせっきりにしました。

一方で父は、息子である彼を

自らの後継者にすべく、

厳しく育てようと

待ち構えていました。

彼も父の頑固さを受け継ぎ、

人を寄せつけず、人といつも

距離を置いているタイプでした。

愛情深い乳母の手で育てられ、

愛のわかる人に成長しましたが、

母に対しては

何の感情も湧きませんでした。

 

彼が7歳のとき、当時まだ5歳だった

従妹と婚約しました。

純粋な血統を守るために

父が決めた婚約であり、

叔父の娘でした。

その婚約に対して、

彼は興味を示しませんでした。

 

学問が好きではなく、

まったく身につきませんでしたが、

養育係の学者の前に

長時間坐っているのはことは

平気でした。これは彼の

律儀さによるものです。

養育係は、彼が静かに坐っているので、

学問が進まなくても

文句を言うことはありませんでした。

いつも堂々とした態度で、

感情を出すこともなかった彼は、

周囲の誰にも文句も言わせなかったのです。

ただし、体を鍛えることは好きでした。

とくに走るのが得意で、

空手は目的もなく日課として

やっていましたが、闘争心はありませんでした。

 

彼が12歳の時、愛情を注いでくれた

乳母が他界しました。普段は感情を出さない

彼でしたが、深く悲しんで、

誰にも知られないよう

一人で一晩中泣き明かしました。

婚約者である従妹とは

たびたび会っていましたが、

いつも距離を置き、2人の距離は

縮まることがありませんでした。

彼が20歳、婚約者が18歳のときに

2人は結婚しましたが、

彼の態度は変わらず、夫の心が

掴めない妻は不安に思い悩みました。

その寂しさから身近にいる

下男と浮気をしましたが、

そのことに彼は気づきませんでした。

 

 

 

 

結婚して5年経っても、2人のあいだに

子どもができませんでした。

彼は、子どもができないことをを

気にしませんでしたが、

周囲のすすめで側室をもらいました。

妻には、そのことを話しませんでしたが、

それは彼の無頓着さからでした。

 

ある日突然、側室がやって来ました。

その女性は当時17歳。大柄な体格で、

後継ぎを生むために丈夫な

女性が選ばれたのです。

正室は、側室が来たことを

「当てつけ」だと感じ、自分が

浮気していることを棚に上げ、

嫉妬で怒り狂いました。

それは尋常な精神状態ではなく、

側室に当り散らし、徹底的にいびりました。

 

 

正室・側室・後妻との複雑な関係性

 

 

 側室とのあいだには、

すぐに子どもが生まれました。

それも念願の男の子でした。

正室はますます怒り狂い、

男の子を生んだ側室を殺したいと

思いましたが、殺す勇気は

なかったので、いびり続けました。

我慢強い性格の側室は、

そのいびりに耐えました。

そんな日々の中でも、彼は、

正室と側室との間に起きている

問題に気づきませんでした。

側室に、年子の女の子が生まれました。

彼は、息子よりも娘を可愛がりました。

正室は、彼があからさまに

娘を可愛がる様子を見て、

嫉妬で倒れそうになりました。

そのほこ先が向けられるのは、

常に側室だったのです。

側室の我慢強い性格も

気に入りませんでした。

その後、側室は子どもを4人生みました。

 

正室は、とうとう嫉妬を

コントロールすることができなくなり、

その苦しさから自死を決意しました。

1人で死ぬのは嫌なので、

浮気相手の下男と無理心中したのです。

下男に自分の首をしめさせたのち、

下男も首をくくって死にました。

夫である彼が32歳のときです。

なぜ正室が下男とともに死んだのか、

彼にはまったく理解できませんでした。

 

それから3年後の35歳のとき、

隣の城の王女を正室に迎えました。

彼女は当時15歳、

若くて美しい女性でした。

城の暮らしにはすぐに馴れ、

側室との関係もうまくいきましたが、

正室との間には子どもができません。

 

37歳のとき、父である王が亡くなり、

後を継ぐかたちで彼は王になりました。

誰に対しても、何に対しても

いつもと変わらぬ態度で接する

「公平な王」でしたが、

いつも淡々とした態度で、

物事を深く思うことは

ありませんでした。

とくに趣味があるわけでもなく、

せいぜい晩酌が好きなくらいです。

 

49歳のとき、3カ月ほど床に臥せて

彼は亡くなりました。

49年間、まずまずの人生だった

のではないでしょうか。

しかし、気がかりなのは先妻が

なぜあのような死に方をしたのか。

私なりには先妻を愛していた。

もちろん側室も、後妻も愛していた。

「何も思い残すことはない」と

死んでいった前世の人生でしたが、

そこから気付きを得ることができたかどうか。

 

このクライアントの男性は、以降、

私のフーチ勉強会に欠かさず参加し、

前世からメッセージを読み取る能力を

見事に開花させました。

「沖縄を豊かにし、次の世代に引き継ぐ」

という天命に目覚め、いまでは

「無農薬による農業を広め、

地球を元の姿に修復する」との目標のもと、

無農薬の果樹栽培を行っています。

この記事を書いた人

武茂千恵子

1950年1月7日生まれ、沖縄県那覇市首里出身。 琉球大学教育学部卒業後、中学校教員、塾経営、書店店長、小学校補充教員を経て、平成10年よりパラレルライフを設立し、現在に至る。 【パラレルライフ】は、武茂千恵子が平成10年にはじめました。   一生懸命にやっているのに報われない、人生がうまくいかない、衣食住に不自由しているわけではないけれど、幸せだと自分自身で感じられず、何かあせっていたり、満たされないなどと感じる方に、心と精神の面での癒しを行います。驚くべき効果を発揮しつつあります。

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